製紙メーカー APP > 環境・社会への取り組み(CSR) > CSRニュース > APP、MERA(マングローブ生態系復元アライアンス)に加入
~沿岸生態系の保護と気候変動対策を開始~

【2018 年8 月10 日、ジャカルタ】 – マングローブ生態系復元アライアンス(Mangrove Ecosystem Restoration Alliance/MERA)は、インドネシア諸島のマングローブ生態系の保護と復元を確実に持続させるステークホルダーのための国家プラットフォームです。MERAはインドネシア諸島自然保全財団(Yayasan Konservasi Alam Nusantara/YKAN)と環境・林業省のジャカルタ自然資源保全局により2018年7月26日に立ち上げられました。MERAの目標は、マングローブ景観の効果的な管理を促進すると共に同景観の保全および復元戦略を実行に移すことによって、沿岸で暮らす人々や天然資源、極めて重要な自然遺産の脆弱性を2022年までに低減させることです。MERAは第1段階として、北ジャカルタのムアラ・アンケ、ベカシのムアラ・ゲンボン、タンゲランのムアラ・シサダンというジャカルタ湾周辺の3つの地域において、500haのマングローブ林の復元を計画しています。

本日、アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)は、MERAに加入してインドネシアのマングローブ生態系の保全と復元を支援する合意書に署名しました。合意の一環として、APPはMERAのプログラムに5年間で42億インドネシアルピア(30万ドル)を投じることを誓約しました。マングローブ林はインドネシアの景観の重要な一部であり、気候変動との闘いにおいて欠かせない役割を果たし、海岸線を浸食から保護し、野生生物の多様性を維持しています。マングローブ林は社会経済面でも恩恵を与えており、漁業や観光などの経済活動を支えています。マングローブの炭素貯留量はインドネシア全体で31億トン以上と推定されています。CIFOR(国際林業研究センター)によると、インドネシアのマングローブの劣化と破壊を食い止めれば、2020年までに4,000万台の自動車を路上から排除するのに匹敵する炭素排出削減が可能となり、インドネシアの排出削減目標に大きく貢献できるそうです。

APPの持続可能性およびステークホルダー担当役員のエリム・スリタバは次のように語っています。「APPは林業会社として、極めて重要な自然景観を保護および保全する長期的な価値を理解しています。マングローブ生態系復元アライアンス(MERA)への加入によって、当社は価値ある生態系の保全に貢献して参りますが、これは当社の持続可能性ビジョンと緊密に連携する重要な取り組みでもあります」

APPの「持続可能性ロードマップ ビジョン2020」は、森林再生、環境保全、生物多様性の保護、気候変動の抑制を支援する具体的な誓約を提示しています。2013年以降、APPはこうした分野で多額の投資を行い、原料供給会社の伐採権保有地全体の天然林60万ha以上の特定と保護に尽力してきました。MERAのようなプロジェクトを支援することによって、APPは伐採権保有地の境界を越えて持続可能性の取り組みを拡大することができます。

「インドネシアには世界のマングローブ林のおよそ4分の1があります。こうしたマングローブ林は沿岸を保護すると同時に、海洋生物相の生育および産卵の場となり、渡り鳥の聖域となり、さらには炭素を隔離し、地域社会の生計手段となるものであり、その保護は極めて重要です。しかし現在、マングローブ林は無秩序な沿岸開発と水産養殖によって脅かされています。これは途方もなく困難な仕事ですが、MERAを通じて民間企業を含む国内のステークホルダーの支援を団結させるれば、マングローブの生態系の保護と復元を実現できるでしょう」とYKANの理事会リザル・アルガマ-議長は述べました。

 

<インドネシア諸島自然保全財団について>
インドネシア諸島自然保全財団(YKAN:Yayasan Konservasi Alam Nusantara)は、インドネシア共和国の法の下でインドネシア市民によって組織されたインドネシアの財団法人です。YKANは、すべての生命がよりどころとする土地と水を保全することを使命として設立されました。YKANはインドネシアで27年以上の経験を持つ有数の環境保全団体であるネイチャー・コンサーバシー(The Nature Conservancy/TNC)の現地パートナーです。両組織はインドネシアで使命を実行に移すために共同プログラムを採択しました。



PAGETOP