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アララ・アバディ社の伐採権保有地で罠にかかったスマトラトラについて

【2020年5月20日―ジャカルタ】2020年5月18日、スマトラ島リアウ州の地域住民によって、APPの原料供給会社アララ・アバディ社の伐採権保有地の一画にあるゲロンバン環境保全地区内で罠にかかったスマトラトラが発見されたと報告を受けました。当社はこのトラが命を落としたことを大変遺憾に思っております。初期調査の結果、トラの死の原因は密猟だったことが判明しています。

当時、報告を受けたアララ・アバディ社は直ちにリアウ天然資源センター(BKSDA)に報告し、トラを救護して移送するためにチームを派遣しました。しかし、チームが到着したときにはトラはすでに死んでいました。

アララ・アバディ社は引き続きBKSDAの調査チームと密接に協力するとともに、調査に必要な支援を行って参ります。

こうした貴重な動物の密猟は、生態系のバランスを損なうものです。APPシナルマスはアララ・アバディ社などの原料供給会社とともに、伐採権保有地におけるこうした違法行為を防止すべく尽力しています。

APPシナルマスは、Forum Harimau Kita(FHK)やリアウ州やジャンビ州の各BKSDA、ベルバク・センビラン国立公園管理事務所、軍隊や警察などの当局と協力し、リアウ州、ジャンビ州、南スマトラ州において、環境保全地区と伐採権保有地に仕掛けられた罠を除去する活動を行っています。

過去1年間に罠の除去作業が三回ほど共同で行われましたが、私たちはこれとは別に、事業活動を行っている地区に仕掛けられた罠の除去作業を毎月行っています。

こうした取り組みの結果、鳥類や大型哺乳類用の罠を置いていた密猟の拠点を突き止め、これを解体することに成功しました。こうした活動を行うようになってから、70個の罠が見つかり、除去されています。

また私たちは、177台の固定カメラを設置し、トラやゾウの生息数のモニタリングに使用しています。当社はこうした活動を継続するとともに、地域社会が野生生物と共生しつつ持続可能な方法で生計を立てることができるよう、地域社会と密接に連携して、環境保護地域の保全と社会紛争の解決という重要な問題に取り組んできました。さらに、特定地区の動物が移動する際に、植林や収穫といった当社の事業活動によって邪魔されることのないよう、トラの生態調査も事前に行っています。こうしたモニタリング活動によって収集されたデータから、現在、APPの伐採権保有地区内を生息域とするトラが46頭いることが判明しています。

違法伐採や密猟は、こうした景観地域で他の主要関係者と協力して継続的に取り組むべき問題です。当社は森林保護方針の誓約を通じ、今後もこの課題に対処するための取り組みを継続的に見直し、改善して参ります。



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