製紙メーカー APP > 環境・社会への取り組み(CSR) > CSRニュース > 森林火災と煙害との闘いにおいて、APPが新たなマイルストーンを達成
森林火災と煙害の管理に関するAPPの取り組みが認められ、シンガポール環境協議会(SEC)の環境ラベル「シンガポール・グリーンラベル」を授与される

【2019年5月16日、シンガポール】――アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)は、シンガポール環境協議会(Singapore Environment Council/SEC)の環境ラベルである「シンガポール・グリーンラベル・スキーム(SGLS+)認証」を取得しました。

SGLS+認証を取得したことでAPP製品は再びシンガポールで販売されることになります。シンガポールとマレーシア、インドネシアの一部が被害を受けた2015年の煙害以降、当社は森林火災と煙害の脅威に対処すべく徹底的に取り組んできました。今回のSGLS+認証の取得は当社の強い責任を立証するものです。

SGLS+認証の要求事項は以前と比べてより厳しいものとなっており、持続可能な方法で製品を生産するだけでなく、森林火災と煙害に対処するために林業活動の最高基準を満たすことが求められています。そのため、APPのサプライチェーン全体でリスクに基づく厳格な評価が実施されました。

強化されたこの認証には、認証を取得した企業が確実に持続可能で環境にやさしい事業慣行を行うように、環境ラベルとして最高基準の要素が織り込まれています。企業がこの環境ラベル認証を取得するには、火入れ禁止方針を含む25の監査基準を満たさなくてはなりません。

APPの原料供給会社は2017年12月から2018年3月にかけてSECの調査員チームと任命された監査機関である持続可能性専門機関コントロール・ユニオンによる審査を受け、強化された基準を満たしていることが確認されました。この基準には、APPのサプライチェーンの全面開示に加え、すべての木材原料が植林地由来であること、原料供給会社が火入れを行っていないこと、さらに、森林火災と泥炭地の管理に関する厳格なプロセスが実施されていることなどの項目が含まれています。

シナルマス・シンガポール社長のベルナルド・タンは次のように述べています。「APPはサプライチェーン全体で責任ある管理が行われるように、持続可能性と防火の取り組みに多額の投資を行ってきました。気候変動によって乾季が長期化し、気温の上昇が続く中、森林火災と煙害は真の脅威であり、この脅威に打ち勝つために、複数のステークホルダーによる共同取り組みが求められています。APPは2015年の煙害で学んだ教訓をもとに、森林火災と煙害に対する取り組みを進化させてきました」

森林保護方針(Forest Conservation Policy/FCP)を導入した2013年以降、APPはすべてのサプライチェーンで火入れを禁止していますが、防火の課題はさらに深刻化しています。当社は2015年の煙害によって、気候変動や土地利用の転換に加え、原住民が穀物を植えるために行う伝統的な焼き畑などの人間活動が、森林火災の重大な要因となるということを学びました。

このため、APPは2015年以降、総合火災管理システム(Integrated Fire Management System/IFMS)に1億ドル以上を投じ、火災と煙害と闘ってきました。2,700名を超える消防士を採用し、最新式の消火設備を導入したほか、APPは総合森林農業システム(Integrated Forestry and Farming System/IFFS)も立ち上げました。これは地域住民の福祉を向上させるとともに住民の方々に現代の農業技術を伝え、火を使った土地開墾の危険性を学んでいただくプログラムであり、現在までに284の村で実施され、16,807世帯がその恩恵を受けています。

こうした投資によって、APPとAPPの原料供給会社の伐採権保有地における森林火災は2015年以降著しく減少しました。このように当社の伐採権保有地で発生する煙害を制御できたのは、現地におけるAPPの消火および防火の努力が実を結んだという証です。

APPは森林伐採と泥炭地上での新規植林地開発を行わないことを誓約しており、すべての原料供給会社に対して当社の責任ある原料調達および購入方針(Responsible Fibre Procurement and Purchasing Policy/RFPPP)の順守を求めています。こうした方針は、原料供給会社の持続可能な森林管理スコアカードと共にアースワーム財団(旧The Forest Trust/TFT)による監査を受けています。原料供給会社がこれらの方針を順守しない場合、APPは直ちに契約解除などの対応策を取る所存です。

「SGLS+認証は、妥協のない、誰もが希求する認証です。APPは達すべき水準をさらに引き上げてより高い基準を満たし、すべてのステークホルダーに対して責任を負える事業を行うという、絶え間なく進化する目標を実現して参ります」とベルナルド・タンは述べました。

APPの森林保護方針に関する詳細は、下記URLをご覧ください。www.fcpmonitoring.com 



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